今回は、メリットはメリットでも、「第二外国語」としてロシア語を選ぶメリットがあるかを述べます。
「第二外国語」とは?
そもそも、「第二外国語」とは何かという事から。
まず、これは「第二言語」とは、明確に異なる言葉だという事に注意する必要があります。
第二言語(だいにげんご)とはその人が母語(第一言語)を習得した後に、あらためて学習し使用することができるようになった母語(第一言語)以外の言語。
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E8%A8%80%E8%AA%9E より
じゃあ「第二外国語」って何だ・・?って話なんですけど、結論を言うと、これは「日本の大学」で使われる事が多い独特な用語で、要するに、ぶっちゃけて言うと「英語以外で履修しないといけない外国語科目」という意味です。そういう意味で、言ってみればしょうもない用語であるわけですが・・・。
ですから、今回のお話は大学生の方には意味があるけれども、そうでない方にはあまり意味のない話かもしれません。
第二外国語とは、母語を除いて二つ目に学習する外国語。日本の大学教育では必修科目とされているケースが多い。
ニコニコ大百科 https://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%A4%96%E5%9B%BD%E8%AA%9E より 太字当サイト管理人による
で、その履修しなきゃいけない科目として「ロシア語ってどうなの?」という事について、まとめます。
以前の記事でも書きましたが、ロシア語って正直面倒です。例えば、英語で「美しい」といえば beautiful というこの1つの語を知っていればいいわけです。
他方のロシア語の場合、
「こんな簡単な事を言うために、なんでこんなに覚える事多いの?面倒くさいの?」
・・という事が、よくあります。たまにあるではなくて、非常によくあります。それも結構やってるうちに慣れてしまうものなんですけど、初めのうちは苦労させられると思います。
何でもいいから外国語をやるなら、英語がおすすめです。理由:簡単だから。覚える事が少ないから。英語以外にも簡単な言語は世界には存在すると思いますが、英語の場合、教材が豊富で学習環境が良い事も見落としてはなりません。あまりマイナーな言語だと、書籍1つ入手するのにも苦労しますし、動画を探したってほとんど出てこない可能性もあります。そういった学習環境面でも、英語というのは第一におすすめできる外国語なのです。
おすすめの「第二外国語」は?ロシア語は?
さてしかし、「英語を除く」という条件がついた場合。個人的にはスペイン語がおすすめです。比較的分かりやすい事と、話者が多い事などが理由です。ドイツ語は簡単ではないと思いますけど、英語を学習してる人なら分かりやすいとは思います。フランス語は、個人的には薦めないです(苦笑・・)。ただ、単語レベルだと英語で見かけるものも多い事から、勉強してみる事は面白いと思います。また、フランスの文化に興味があるのであればそれはぜひ勉強してみてください。
で、ロシア語。簡単かどうかという観点からは、はっきり言って全くお薦めする理由が見当たらないです。なんでわざわざこれ選ぶ必要がある・・??という話になります。
しかし悪いニュースばかりではありません。習得うんぬんの話ではなくて、「単位を取りやすいか」という観点から見ると、話は全く変わってくる事があります。
例えば、名前は挙げませんがどこぞの私大を出た人の話だと、ロシア語の単位試験の内容の1つは、
「自分の名前をロシア語で書け」
というものだったそうです。
ワンダフルですね!!!!誰でも単位取れる。素晴らしすぎる!!余裕で遊んでられますね。
ちなみに、その大学でフランス語とかドイツ語は、ふつう~の、文法尽くめの試験だったそうです。特にドイツ語は厳しかったとか。
これは極端な例だとしても、「どれが一番楽か」という観点で見るなら、その大学内で、先輩から情報を集めるといった方法が有効な手段の1つかもしれません。簡単に言うと、担当教員が「甘いか」「そうでないか」という事です。
ロシア語の教員って、まともに厳格に教えようとしたら学生からそっぽを向かれるという事を多分理解しています。ですから、「試験やレポートは甘い可能性がある」という事はじゅうぶん考えられます。
このように、単位をとりやすいかどうかという事は、その言語の難易度に直接関わるとは限りません。ぶっちゃけ、すごく厳格で厳しい性格の教授が担当してれば、それだけで嫌な科目、単位を修得しにくい科目になります。
重要ポイント:ロシア語は、第二外国語の中では、最も単位を取りやすい科目である可能性はある。
(自分の大学内の先輩等から情報を集めてください。)
逆に、ロシア語の教員は、学生に授業を履修してほしかったら単位とりやすい科目にする事ですね。難しくしたって誰も取らないですよ。
その国の文学がどうだこうだといった事は、一切気にしないでいいです。日本の大学の授業って、そんなに志が高くないですから。基礎をやって、終わりです。
例えば、ドン・キホーテがいかに優れた文学だろうと、その事自体はスペイン語を履修する動機にはしないほうがいいと思います。もちろんスペイン語学やスペイン文学を専攻する場合を除いてですが。なぜなら、そういう文学を読むとか、そんなハイレベルな事を日本の大学ではやらないからです。
ですからそれは、どの科目を選択すべきかという基準には、全くなりません。有名どころの文学だったら、翻訳がありますからそれ読めばOKです。というか、文学なんて別に読まなくてもいいです。(興味のある人は、どうぞ読んでください。個人的には、キリスト教文学以外は読みません。)
将来役に立つかといった事も、考えなくてよいです。日本の大学の授業って、そんなレベル高くないんで。言ってみれば、どの「第二外国語」をとろうが、等しく将来の役には立たないです。そういうレベルじゃないです。
もちろん、自分自身は将来的に高いレベルを目指していて、その基礎は大学でやっておきたいと言う場合にはぜひその外国語科目を履修してみてください。
基本は英語のスキルを磨くべき
個人的な意見言いますと、専攻する人以外は、「第二外国語」なんていうものは本来は必要ないです。英語だけ知ってればじゅうぶんです。基本的には、大学では英語のスキルを磨かせればいいんです。せっかく高校までやってきたもので、ある程度得意な子が大学に入学できるわけですから、それをしっかりと「使える」レベルにまで持ち上げてあげないと。それが、先ですね。それが優先事項だと私は考えます。(※大学での話に限って言うと、ですよ。)
大学を卒業したら、下手すると別に英語も必要ないという場合はよくあります。ましてやロシア語なんて、専攻する人以外には本来は大学で教える必要はないと思います。
このように言うのは、大学(の学部)も含めた日本の学校というのは、①教える内容が中途半端 ②目的意識がない という、非常に悪い性質があると思うからです。
つまり外国語で言うと、その外国語を使いこなせるようにならないうえに、何のために学んだのかも分からないという、非常に悪い状態になりやすいです。
それだったら、頭からっぽであるほうが良いとさえ私は思うのです。
そういう意味で、大学でロシア語の授業があったとしても、単位とりやすいなら究極にオススメですけど、そうでもないなら、はっきり言って無理に取る必要はないです。外国語科目は他にもいくつもあるんで。
仮に、大学でロシア語の授業を取る事を勧めてくる人がいたら、まず聞いてください:
「試験はどうなの!??簡単なの!!??」
それで試験が難しいとかいう返事が返ってきたら、ふざけるなと、言ってあげましょう☆
で、なんで私はロシア語やってるのかというと、それは宗教上の理由と切り離す事はできません。ロシアは結構キリスト教まじめにやってる国の1つなので、それで私もやってるわけなんですね。そうでなかったら、個人的には、特別な動機は、あまりないかもしれません。
外国語を知ってると何となくカッコイイという場合もあるかもしれませんけど、それだったら英語を知ってればじゅうぶんですね。
日本の大学というのは、「何のために」学問をしてるのかという事に対しては、非常に脆弱な面を持ってると思います。ただ単に、何となく、やってる。そういう面が強いと言えます。これは、たとえ100年かけようが、多分直らないと個人的には予想します。
それで学生の側の立場に立つなら、ただ単にやらされているなら、「とにかく単位取った者勝ち」という考えでも私はいいと思うのです。簡単な科目でも難しい科目でも、1単位は1単位というのが基本のはずですので。
大学生のみなさんは、勉強極めたいと思う人はそういう学生生活も良いと思いますし、遊べるのは今この時しかないのだから遊ぶんだという考えでも私はいいと思ってます。高校の時は受験勉強漬け、社会人になったら仕事漬け、遊べるのは大学時代だけ。これを否定する事はできないのではないかと?
大学なんて、緩くやってください☆ 上手に、やりくりしてください。