感情表現に関するロシア語動詞

感情に関係するロシア語の形容詞については以前に感嘆に触れましたが、今回は感情に関するロシア語の動詞についてまとめます。

「嬉しい」「悲しい」は形容詞ですが、今回は「笑う」「泣く」といった動詞を見てみましょうね。

嬉しさに関係する動詞

嬉しくて・おかしくて「微笑む」・「笑う」事
同じ「笑う」でも悪い意図が混じってる場合は・・
喜ぶ・楽しむなどの動詞 

嬉しくて・おかしくて「微笑む」・「笑う」事

嬉しい事を表す基本的な動作は「笑う」「微笑む」かと思います。前者は「声を出す(「あはは」など)」、後者は声を出さずに口元や目元などがスマイルの形になっているという事ですね。

ロシア語では次のようになります。「笑う」に関しては一般的な語が2つあります。

  • улыбаться:微笑む、笑みを浮かべる
  • хохотать:笑う 【一般的な意味で、面白くて笑う等】
    ★ хохот:笑い

例文として、単純に「彼は微笑んでいた・笑みを浮かべていた」と言うなら次のようになります。

Он улыбался.
улыбаться → улыбался【過去(男)】【「微笑んだ」「微笑んでいた」の両方を表します。】

これだけだと単純な文ですが、これに前置詞句や副詞を添えたり、接続詞で別の文をつなげたりすると幅が広がっていきます。

同じ「笑う」でも悪い意図が混じってる場合は・・

さて、「笑みを浮かべる」「笑う」という表現には、じつは上記のものとは別の動詞もロシア語には存在します。

一体何が違うのか?というと、単純に嬉しくて微笑む・笑うというよりは、相手をさげすんだり、相手に対して勝ち誇ったりする態度が意味として加わってきます。

  • смеяться:笑う 【こちらは「馬鹿にして笑う」的な意味が少しある】
    ★ смех:笑い
    ★ насмешка という語には明確に「あざけり」などの意味があります。
  • ухмыляться:にやける 【不敵な笑みを浮かべる、的な意味です】
    ★ この意味での「笑み」を表す名詞は оскал です。

感情というのは主観的な部分もあり、これらの語が使われた時に必ずマイナスイメージがこめられているかというと判断は難しい場合もあると思いますが、大雑把な違いとしてこのように整理するとよいでしょう。

尚、同じ形の表情でも微妙な違いによって語に差をつけて表現するのは別にロシア語特有の習慣という事ではなくて、日本語でも英語でも他の西欧言語でも同じ事です。(英語で言うと、例えば smile と grin の違いなどがあります。こういった違いは、学習がある程度進んだ時にさらに理解を進める時に重要です。)

喜ぶ・楽しむなどの動詞

さて、嬉しいから「笑う」といった論理が成立するかと思いますが、嬉しいという感情を持っている事や、そのような感情を持って何かをしている事全体を指す語も別途にあります。

別に難しい語ではなくて、日本語で言えば「喜ぶ」「楽しむ」といった動詞ですね。

ロシア語では次のようになります。

  • наслаждаться:楽しむ
  • радоваться:喜ぶ、楽しむ、充実するなど広い意味

「楽しむ :наслаждаться」などは、こんな簡単な事を言うのにちょっと長ったらしいのではないかと感じるかもしれませんが、核となってる部分に着目すると見方も変わると思います。また、ロシアの人による実際の(速い)発音を意識する事も有効かと思います。

尚、「嬉しい」という事は、ロシア語では形容詞で表現します。(一応、日本語でも細かい事を言うと「嬉しい」は動詞ではなくて形容動詞という文類ですね。)

悲しみに関する動詞

悲しい事を表現する動詞には、「泣く」「嘆く」といったものがあります。

「涙を流す」事を表す動詞
嘆く事

「涙を流す」事を表す動詞

涙を流すという意味での「泣く」の表現に対しては2つのロシア語動詞があります。また、「涙を流す」と言う時の表現も見ておきましょう。

  • плакать:泣く 【一般的】【完了体:поплакать, または заплакать】
    ★ 痛みや悲しみで泣く、子供が泣くなど。他に、うれし泣きにも使えます。
    ★ 対応する名詞は плач です。
  • рыдать:泣く 【どちらかというとすすり泣くような】
  • проливать:こぼす、流す【涙、血などを】
    ★ 「涙」は слеза です。
    ★ проливать слезы:涙を流す проливать кровь:血を流す、出血する
    ★ пролив は「海峡」「運河」の事です。

尚、鳥が「鳴く」という場合は кричать という語を使い、これは人がわめくという事にも使うので後述しています。

嘆く事

涙を流さなくても、絶望して「嘆く」事や「ため息をつく」事があります。それらのロシア語単語を見てみましょう。

  • печалиться:悲しむ、嘆く
    ★ печальный:悲しい、残念な
  • сокрушаться:嘆くсокрушать:敵を圧倒する、転じて「望みなどを打ち砕く」という意味の語があり、古くはその語が「嘆く」という意味も代用していたと言われます。
  • оплакивать:深く嘆く、悼む
  • вздыхать:ため息をつく
    ★ 必ずしも悲しみや絶望感だけでなく、安堵感でため息をつく場合にも使われます。また、単に大きく息をつくという意味でも使われます。
    ★ вздох:ため息
    ★ 参考:「空気」は воздух です。「息」はвдох(またはвздох)「呼吸」は дыхание

尚、「失望させる、がっかりさせる」は разочаровывать 【完了体:разочаровать】と言います。
魔法などを意味する чары【古語】に о がついて очаровать「魅了する、引きつける」になり、さらに раз がついて離れてしまうという意味が加わったと解釈できるかと思います。

怒り・恐怖・驚き

怒り・恐怖・驚きなどを表す動詞は次のようなものがあります。

  • отругать:叱りつける
  • кричать:わめく、怒鳴る 【叱るという行為よりは、そのような声自体を発する事】
    ★ 興奮してわめくような事や、鳥の鳴き声等も表します。
    ★ 対応する名詞は крик です。
  • пугать:怖がらせる
  • удивлять:驚かせる

1つ1つでいいので着実に単語を覚えていけるようにしましょう☆

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