под- で始まるロシア語単語

今回は、接頭辞 под- で始まるロシア語単語についてまとめます。

単独の前置詞 под の意味を知っていると接頭辞 под- の意味の把握も比較的容易です。ただし、イメージを広げてみないと捉えにくい意味も一部含まれます。この接頭辞を含む色々な語を整理して考察してみましょう。

接頭辞 под- の意味

под- で始まる単語の中には、「д で始まる単語に接頭辞 по- がついたもの」もあるので、ここではそれは区別して考えます。

接頭辞 под- の意味
前置詞 под の意味
「接頭辞 по- + д で始まる単語」で見かけ上 под- で始まる場合

接頭辞 под- の意味
意味はいくつかありますが、ここでは主要な3つの意味を取り上げます。

接頭辞 под- の意味

接頭辞の под- の意味は前置詞の意味から考える事ができます。

接頭辞 под- の意味
  1. 下側の、下に、下方へ
  2. 下から、下方から(上方に向かって)
  3. 近づく事、加える事など

さてこれらを見ると、1番目の意味と2番目の意味は、方向が全く逆になってしまうようにも見えます。

これらの違いは語によって1つ1つ見ていくしかないと言ったらそれまでなのですが、基本的には1番目の意味「下側の、下に、下方へ」の意味を持つものが多いようにも思われます。

動詞の場合、「下から上方に」(例えば「持ち上げる」)などの意味を持つ事もあります。こちらの意味が転じて「加える、増える、近づく」の意味も持つようになったのかもしれませんが、語源的な説明はついていないようです。

前置詞 под の意味

単独で使われる前置詞 под は、何かが「~の下に」を意味します。例えば「テーブルの下に・・」などです。この意味が、接頭辞 под- の意味と関連していると考えてよいでしょう。

これは、どちらかというと何か覆うような物が上方にあって、その下にいる・あるという事を意味する場合が多いかもしれません。

「~の下側に」「~より低い位置に」などを表す場合は ниже という前置詞を使う事もあります。この語は副詞としても使われます。

「接頭辞 по- + д で始まる単語」で見かけ上 под- で始まる場合

このページでは接頭辞 под- についてまとめていますが、 по- という接頭辞もあります。д で始まる単語に接頭辞 по- が付くと、見かけ上は под で始まる事になります。

подумать などはその例で、 по- + думать と考えたほうがよい語です 。このような単語の数はそれほど多くはありませんが、 一応そういうものもあるという事で言及しておきます。

このページでは、そのように考えられる単語については接頭辞 под- の意味からは解釈できない・しにくいものとして、最後の「その他」の項目のところに含めています。

接頭辞 под- で始まるロシア語単語

では、具体的に色々な単語を接頭辞の意味ごとに整理します。

「下部の、下側の、下方に」の意味
「下から上方へ」「近づく事、加える事など」の意味

「下部の、下側の、下方に」の意味

まず、前置詞 под の意味から直接イメージしやすい意味を持つ単語です。

  • подводный:水中の、水面より下の
    ★ вода:水
  • подземный:地中の、地下の
    ★ земля:地、大地 【「土」は почва 】
  • подножие:ふもと 【おもに山など】
    ★ подножка:足台、フットステップ
    ★ нога:脚【人間、動物の】 【身体の「足」は стопа】
    ★ ножка:脚【テーブル等の】
  • подчёркивать:①下線を引く ②強調する 【完了体:подчеркнуть】
    ★ черкнуть:書く(≒писать)【メモをとる、書き殴る、ラクガキする、線を引く・・等の意味で主に使う】
  • подписание:署名
    ★ подпись:署名、説明、キャプション
    ★ писать:書く
  • поджаривать:焼く、トーストする
    ★ жар:熱 жаркий:熱い、暑い
    ★ 下面をこんがり焼いてるイメージなのかもしれませんね。
  • подносить:持ってくる、運ぶ、差し出す
    ★ носить:運ぶ
    ★ поднос:トレー、盆

「下にある」という意味が 比ゆ的に加味されていると考えられるものもあります。例えば、次のようなものがあります。イメージは思い浮かべやすいのではないかと思います。

  • подвластный:~に従っている、支配されている、依存している
    ★ власть:権力、当局、政府 【女性名詞】
  • подразделить:分割する【独立した小さい・下位のグループなどに】
    ★разделять:分ける、離す、共有する
  • подчинять:降伏させる、従属させる、下に置く 【完了体:подчинить】
    ★ подчиняться:従う、降伏する、従属する
    ★ чинить:修復する、直す
  • подсылать:密かに送る 【完了体:подослать】
    ★ слать:送る 【一般的】
  • 「下から上方へ」「近づく事、加える事など」の意味

    方向的には上記で整理した例とは逆になってしまいますが、下から上の方向に上昇する動き等を表す場合があります。

    • поднимать:上げる、上昇させる、増加させる
      ★ подниматься:上がる、上昇する、増加する
      ★ поднятие:上昇
      ★ -нимать という部分は単独の動詞で使われる事はありませんが、「取る」という意味が元々あると言われています。
    • подбрасывать:上に向かって投げる 【完了体:подбросить】
      ★ бросать:投げる 【完了体:бросить】
    • поддержка:支援、支え、助け(≒помощь)
      ★ поддерживать:支援する、支える、保持する 【完了体:поддержать】
      ★ держать:【手などに】持つ、つかむ、【考えなどを】持っている
      ★「下から」支えるというイメージかとは思いますが、「下で」支えているとも言えるので接頭辞の意味の境界は厳密ではありません。

    前述でも触れましたように、「下側にある」という意味と「下から上方に」の意味の区別は見ただけでは判定できないので個々の動詞の意味を見て区別して整理する他ないのが実情です。

    強いて言えば 「下側にある」 の意味である時はどちらかというと上下方向に対しては静的で、「下から上方に」 の意味の場合は上下方向に動的であるイメージが存在するかもしれません。

    さて、おそらくは上方に移動するという事からの派生ではないかと推測はできまうが、「近づく事、加える事など」を表すと考えられる例もあるので、合わせて記しておきます。 (上記の поднимать などにはこの意味も表れていると言えるでしょう。)

    • подготавливать:準備する、訓練する、用意する【主に舞台、道など】 【完了体:подготовить】
      ★ готовить:準備する、訓練する【より一般的】、料理する
      ★ готовить の完了体は приготовить ですが、подготовить がその意味で使われる場合もあります。(意味の違いは微妙で曖昧な事もあると言えます。)
    • подытоживать:足しあげる、合計する
      ★「итог:合計、結果」由来ではないかと言われているようです。
    • подтверждать:確認する、認識する、保証する 【完了体:подтвердить】
      ★ твёрдый:硬い、固い
    • подсказывать:促す、引き起こす 【完了体:подсказать】
      ★ сказать:「говорить:言う、話す」の完了形
    • подходить:やって来る、近づく、ぴったり合う
      ★ подход:接近、姿勢・態度【物事に対する】
      ★ ходить:徒歩で行く

    под- で始まるその他のロシア語単語

    その他の、под- で始まる単語のうち、いくつか重要なものなどをまとめておきましょう。

    • подвал:地下、倉庫
      ★ под の部分に接頭辞の意味があるとも考えられますが、こちらに分類しておきます。
      ★ 上記で「подземный:地下の」という語を挙げています。
    • подушка:枕
      ★ この語も「下」との関連を匂わせますが、スラヴ系の古い語由来の語源だと一般には考えられているようです。
    • подобный:似ている、類似の
      ★ подобно:同じように、同様に
      ★ подобие:似ている事、類似性
    • подумать:考える、考慮する
      ★ думать:思う、考える
    • подвиг:良い行い
      ★ подвигать:押す(≒толкать)、前進する
    • поддакивать:はいと言う、同意する 【インフォーマル】
      ★ да:「はい(yes)」由来と言われています。
    • подряд:【副詞】続けて、連続的に
      ★ 名詞として「契約」などの意味を持つ事もあります。

    個人的な感想ですが、この接頭辞 под- による単語は他の接頭辞と比べて数は少ないような印象を持っていたのですが、整理してみると「意外と多くあった」という感じでしょうか。

    色々、具体的な文章を見てみましょう。ところどころで使用されます。

    「国」の利益と市民の利益についての問題はどこの国でも生じるものと思われますが、この方はロシア国内の事について少々苦言を呈しているようです。大統領はこう言ってるけど、・・といった苦言はどこの国でもあると思います。

    поднимать → поднять【完了体】→ подняли【過去】
    поддерживать → поддержать【完了体】
    доход:利益、収入(≒заработок)
    снижаться:下がる、落ちる падение:下落
    налог:税金
    надо:~しなければならない
    несмотря на ~:~にも関わらず
    гражданин:市民

    実際の文章で使われる時にはその時々に応じて動詞も名詞も形を変化させて使う事も多いので、多くの文章に触れて慣れていきましょう。

    それでは今回はこれで終わります。ロシア語を学んでいる方々は、勉強引き続き頑張りましょう☆

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